田渕@浜坂町

お店に行くともう営業していた。大地震や台風が来たらペシャンコに倒れそうな小さなバラックで、お世辞にも綺麗とは言えない建物。ガラリと戸を開けるとL字型カウンターで詰め詰めにして7〜8席ほどのキャパ。すごく狭い。メニューは中華そば…550円のほか、焼きそば…550円で、この2つだけ。とりあえず中華そば注文。70代半ばくらいと思われるおばちゃんの名は「田渕豊子」さん。自慢の中華そばをマイペースで作ってくれる。
スープは鶏ガラから取ったもので、あっさり味付けで、スープに浮かぶ油とダシの風味がすごく香ってくる。スープは油で覆われているので湯気があまり立たず、熱々のスープだから寒い冬にはとても暖まる。麺はごく普通の中細ストレート麺、具のモヤシ、ネギ、チャーシューもコレと言って特徴があるわけでもない。とにかくホッとする味が丼鉢全体から漂ってきます。京阪神からわざわざ食べに来るような物なのかと言うと個人個人の価値観によるので何とも言えないけれど、近くに来た時には食べに行って損は無い店だと思う。
休みはいつなのか聞いたのをきっかけに、お店のおばちゃんと色々話をすることができました。大阪や名古屋からわざわざ食べに来るお客さんもいるらしい。私も神戸のほうから来たと言うと驚かれてしまいました。朝は10時くらいから開けるが、9時半から開けてることもある。鳥取の眼科へ行く日(水曜日が多い)には休むが、それ以外、特に土日はなるべく開けるようにしていること。でも急用で休むこともあるので、当日の朝に電話してもらえば良いとのこと。おばちゃんの喋る鳥取寄りの但馬弁がとてもノスタルジック。
田渕中華そば
↑田渕の中華そば
そんなこんなでマッタリとした時間を過ごし、おばちゃんに挨拶をして店を出て、浜坂駅へと向かう。そして鳥取行きの列車に飛び乗り、次なる目的地・鳥取市湖山にある「赤のれん」へ…。